2001月11月
2001年11月30日(金) Alabama戦

当日実習先の高校においてバスケットボールのトーナメントがあったため、アラバマ戦の中継は半分程度しかみていない。良かったと思われる前半に比べ、後半は悲惨だったかそれでもいくつかコメントを。

点差は思ったとおり。負けはしたもののオフェンスはシーズン当初に比べれば、改善されつつある。特にランがある程度出るようになったのは大きい。ゾーンアタックだけでなく、シンプルなトラップを加えて相手が混乱している。それとQBケリーにある程度走らせるようにしたのは正解。1バックでそれほど力のあるラインがいないのに、カウンタープレーをもっていなけば、ランとわかればみんなが一人のRBに向かっていったから。それにしてもケリーは足が遅くて彼がもう少し走れたらと思うことばかり。

ディフェンスはアラバマ戦やPSU戦でもわかるとおり、平均以上のパスアタックは止まらない。DB得に両CBは高校生に毛が生えた程度。NCAA一部のレベルに程遠い。ディフェンスもFSまで入れたブリッツでサインが当たっときに止まっているだけで、非常にあぶなっかしい。タックルの下手さには閉口する。なのに国内トップ10に評価されるのはなぜか?カンファレンスのレベルが低いだけでしょう。

それでも再建期では健闘してるといっていいかも知れない。TCUは幸い大したパスアタックを持っていないみたいでランに集中できるから、USMとしてはやりやすいだろう。TCUのDefも決して強くないからそこそこ点は取れるはず。過密日程で選手のコンディショニングが心配だけど、4本vs2本でUSMと見た。


2001年11月18日(日) もうすぐサンクスギビングデー

今週も部活に帯同もなく、宿題だけをすればいい比較的楽な週末でした。それでも半分付き合いで金曜夜から土曜の夜にかけて女子バスケ、フットボール、男子バスケの試合をはしごしあまり自由な時間があったという実感もないです。

フットボールの試合ではお手伝いのためゲート入り口で切符を切りながら場内案内係でした。主に2階のデッキへの入り口で入ってきても家族づれが多く、どちらかというと暇なはずなんだけど、当日ハーフタイムショーのためにガールスカウトの集団が来て大変だった。警官と一緒にバッグの中身の確認もしたけど、こんな田舎で事件を起こしてどうなるんだろうか、そんなことありえない、と思ってたのでかなりいい加減なチェックでした。

警官が「爆弾ないね、炭そ菌もないね」と客に話かけていて(本人はきっとギャグのつもりだろう)お客を笑わしていたが、何度も聞いたので愛想笑いも疲れた。ちなみにお客さんの話は決まって「今日は持ってきてない」だった。ここまで一致したリプライがあるということは実はテレビでこんな会話があったのだろうかと疑ってします。

フットボールの試合だけど相手はTulaneで楽勝(59-6)でした。スケジュールが立て込んでこともあり、後半はものすごく面子を落として体力温存に努めてた様子。試合デビューの人間が多かったのでは。それでも彼らはオフなく来週も試合があるため、大変だろうな。


2001年11月05日(月) Penn State戦所見

これを書いたのは実際の日付よりかなりあとだけど強烈な印象が残っているので、内容はそれほど間違ってないと思う。内容も帰ってからビデオで確認したし。

ペン州立戦は昨日の日記に書いたようにスコア以上の差があった。Student Prinzに書いてあった書評は全く的を得てなく、筆者のフットボールの知識を疑わざるを得ない。今回は選手だけでなく、コーチングスタッフも技量不足だったと言える。それは以下の3つの理由による。

1.2Q、10-7で迎えたPenn StateのUSM陣20yds付近での4th down and 2。前のシリーズで逆転に成功し、今回はインターセプトからいい場所で攻撃の機会を得てるのでモメンタムが傾きつつある状態。Penn Stateはタイムアウトをとり入念にプレーをチェック。信じるか信じないかは読んでる人の勝手だけど、サイドラインにいたぼくはFGファイクのプレーがくると確信した。結果はまさにその通りのファイクからのホルダーのランでTD。定石すぎるほどのプレー選択だったけど、大穴を空けたUSMの守備を見てる限り予想してたとは思えない。ここはFGを決められても13-7で依然1TD差、むしろプレーを大いに注意する場面だった。ディフェンシブコーディネータはどんな指示を出したんだろうか?

2.17-7で迎えた2Q残り2分ちょっと残って移ってきたUSMの攻撃。10点差とは言えまだまだ十分に追いつける得点差。ディフェンスが止まっていないだけにここは時間を消費してこの得点差のままハーフタイムに入るべきだった。ところが何を思ったか2回のパス失敗で時間を止め、1回のランを含め消費した時間はわずか30秒ほど。1分半残して相手にパントをけり、攻撃権を渡してしまった。あまりにも安易すぎるプレー選択だったといえる。これはオフェンシブコーディネーターのミスだろう。試合の流れを全く把握してなかったと言われても仕方ない。

3.2Q終了間際のPenn Stateの最後のドライブ。自陣深くから着実に時間をうまく使いながらドライブする。逆にUSMは見事なまでにドライブを許した。またこの間、2回の反則でFGで終わるところをTDにしてしまった。そのうち一つは選手の交代違反でフィールドに12人いてしまった。これは後退を命じるディフェンシブコーディネータのミスで最後まで迷って策が講じ得なかった証拠である。経験不足を指摘せざるをえない。また毎度のように言うが#20の下手さはDivision Iの試合に出るレベルではない。もう一つの反則は反則でしか相手をカバーできなかった結果によるパスインターフェアランスである。

以上前半の24-7になった時点で試合は決まったように思う。コーチ陣がうまく仕切っていれば13-7で折り返せた内容だった。また下手な#20を常にサイドを変えてサインを変えていればあれほどエースWRと一対一にならなくてすんだのに。もっとも逆サイドの#5も全くやられていたので結果はそれほど変わらなかったかもしれないが。

試合への準備の違いが明白だった一戦だった。一流校には一流のコーチングスタッフが揃ってるんだと認めざるを得ない。


2001年11月04日(日) Penn State戦

ペン州立戦から帰ってきました。時間がないので簡単に報告。選評はまた今度に。結果は完敗だけど。

すごかったこと3つ。

1つ目、うちのチーム、スタッフの飛行機はチャーター便だった。なので飛行場もチェックインなし、空港も横から入って直接歩いて飛行機に乗った。しかも飛行機がプロペラ機じゃなくてボーイング727だった。

2つ目、スタジアムがでかかった。去年新設したスタンドのため全米2位の10万を越すマンモススタジアムとなった。オーロラビジョンも両サイドのバックサイド側にあり、画面もくっきり。

3つ目、そのスタジアムに本当に10万6千以上の人が入った。下からの眺めはすごいにつきる。ブーイングが起きると、ものすごい反響音だった。地響きを聞いているようだった。

大学フットボールがいかに金のなる木かよくわかった。


2001年11月01日(木) Penn State遠征へ

明日からPenn Stateとの試合のため遠征です。といっても1泊2日だけどね。初めての遠征で飛行機。変な事故に巻き込まれないことを期待したいです。

さて用意をするかな。

編集後記:当時ペン州立大学のフットボールは全米でも超強豪で、スタジアムも4指に入る大きさ(当時ですでに収容10万人を超えていた)でした。またヘッドコーチもそこで長く勤めて成功したジョー・パターノ(Joe Paterno)という生きる伝説のような人がいて、そこに遠征できるのは学生アスレチックトレーナーでも光栄なことでした。留学生のワタシが同行出来たのは、その夏休みからずっとアスレチックトレーニング・ルームで働き、朝夕のフットボールの練習に付き添った私に対し、ヘッドトレーナーからのご褒美だと思っています。


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